宇都宮市のお客様です。
「2階の天井が濡れてる様なんですけど雨漏りでしょうか?」
写真は雨漏り調査に伺った際撮らせていただいた2階寝室の天井の様子。この日は曇りで、前日から雨は降っていません。ただし、冬季には屋根に夜露が降りますので状態によっては雨が降ったように漏ることもあります。
結論から言いますが、『この部分に限っては雨漏りではなく、表面結露』です。
※表面結露は室内の空気に含まれる水分が冷たい壁や天井に触れた時に起こる現象でこれについては後述します。
吉沢板金ではまず”天井を解体して屋根裏を覗く様な調査”の仕方は行わないということをお断りした上で上の写真の説明をさせていただきますが、今回は表面結露であることをお客様にご理解いただくために既存の点検口から小屋裏を撮影させていただきました。
やはり、問題の部屋の真上の断熱材の上にも下にも雨染みがないことが確認できましたが、しかしそれとは別の部分に重大な問題が見つりました。
屋根の裏側(野地)に部分的に黒くなっている場所が分かると思いますが、それは雨漏りの跡です。
野地から滲み出て断熱材を伝い、天井から染み出す様になればお客様もお気づきになるのでしょうが、今回の件ではその過程の段階で発見ができたということになります。
さて、順番が逆になりましたが、屋根の状態です。※しつこい様ですが弊社では本来、”納まりの是非が全て”というスタンスに基づき、散水による調査や、内部より覗いて雨漏り部分を見つけるという調査には否定的な立場をとっています。
スレート瓦屋根に数年前に塗装をされたそうですが、屋根材の浮き上がり、棟役物の固定が外れている様子がお分かりいただけますか?ひび割れや欠損なども確認できますが屋根の不陸が酷いです。
これらは大変分かりやすい雨漏り要因となっています。
ということで、今回の雨漏り調査では見つかった問題は2つ。それも別の原因で解決方法も別の2つということになります。(ノウハウがなければ大きなトラブルを招いてしまう危険のある例であったと思います。業者選びは慎重にして下さい。)
次回に続きます。