栃木県宇都宮市周辺には歴史的建造物である大谷石の蔵があります。
現在では、長い年月に耐えたその独特な風合いを生かし、飲食店、美容院、ブティック、カフェ、ギャラリー、ワインの貯蔵庫・・・・と考えられる様々なシーンで活用されています。
吉沢板金ではこの大谷石蔵の再生事業の一環として傷んだ瓦屋根や大谷石葺き屋根を金属屋根へ葺き替える工事を行っています。
雨漏り等の心配を無くすばかりか屋根を大幅に軽量化することは地震の揺れを減らす『減震工事』としても注目されています。
ここで最近の2件の例をご紹介いたします。
大きくずれ、一部は内部に落ちかけてしまっている従来の瓦屋根です。
棟だけでも相当な量の瓦が積み上げられ恐ろしい程の重量があります。もっと恐ろしいのがこれが宇都宮市の中心部に現存する建物だということ・・・・・隣の母屋に落ちてきたら、まして傍を通った人の頭上に落ちてきたとしたらどうでしょう。
大変な思いをして瓦を下ろすのですが、その下はこの様に土が盛られこれを下すのがまた大変なんですね・・・。
つまり、その労力分の軽量化ができたということです。新しい野地にルーフィングを張ってこの日の作業は終了しました。
アフター。新しい野地を作って金属屋根を葺いても重さは以前の1/10以下です。今回は棟も掴み棟としてよりシンプルに仕上げました。
棟をすっきりとさせたことで金属雨どいの質感がより際立ちました。
歴史が感じられながらもモダンな印象を受ける建物へと生まれ変わりました。
続いてご紹介するのはこちら。
一本ものの長尺屋根を現場で成形しクレーンで荷揚げします。とにかく目立つのでちょっと気持ちが良い作業だったりします。
アフター。違いが分かりますか?屋根が一本もの(先の例は一文字葺き)でシンプルになっている代わりという訳ではもちろんありませんが、立派な棟(ぐし)が立ち上がり鬼も取りついた威厳のある姿となっています。
どの様なシーンで活用されるかで屋根の仕上がりも様々に対応させていただけます。
例えばここまで格好良い例をお見せしても尚、和瓦の姿を捨てられないとしたら金属瓦もおすすめできますよ。
(ちなみに縦ハゼ葺きも個人的には好きです。)
アフター。